労務相談と回答集

長期に渡り成長し続ける企業をサポート

ここでは実際にあった労務管理についてのご相談と、そのアドバイスをお答えします。
当事務所が専属顧問の社長様（担当者様）は、こういった事柄も、ご相談いただく事で一人で悩むことなく一緒に問題解決致します。

時間は有限です。
お悩み事は無料の労務相談も設けておりますので、是非ご相談されてみてください。

▶　Q1.採用面接の際にメンタル面での過去の病歴を聞くことは、プライバシーの侵害にあたるか？

▶　Q2.試用期間として１年の有期雇用契約を締結することは可能か？

▶　Q3.残業代（賃金）請求の消滅時効は？

• 採用面接の際にメンタル面での過去の病歴を聞くことは、プライバシーの侵害にあたるか？
• 採用面接において、精神疾患を含めた過去の病歴を聞くことは可能です。

解説

精神疾患を含めた過去の病歴は、思想・信条とは異なり業務遂行に密接に関連する可能性が高い事項といえますので、必要な範囲内で相当な質問を行うことはできると考えられます。
ただし、既往歴は個人情報保護法上の「要配慮個人情報」に該当するため、取得には原則本人の同意が必要となります。

• 試用期間として１年の有期雇用契約を締結することは可能か？
• １年で正社員としての適格性等をしっかり見極めるつもりであれば、雇用契約書上も「更新なし」ということを明確にし、延長が必要な場合が考えられるのであれば、例えば「３年を超えて更新はしない」といった更新上限特約を設けておけば、有期雇用契約となり、試用期間とみなされる可能性は低いと考えます。（留意点について下記解説参照）

解説

１年の有期雇用契約が期間の定めのない雇用契約の試用期間と判断される事情として、
①求人募集広告の記載が「正社員募集」となっている。
②内定通知に「試用期間」という文言がある。
③採用時に１年間の有期雇用契約と説明したかどうか明確でない。
④雇用契約書には「期間の定めあり」とあるが、実際の雇用契約書締結日が勤務開始後である。
このような事情があれば期間の定めのない雇用契約の試用期間と判断される可能性が高いですのでご留意ください。

• 残業代（賃金）請求の消滅時効は？
• 令和2年4月1日改正労働基準法により、令和2年4月1日以降に発生するものについては2年から5年に延長されました。（ただし、経過措置により当分の間は3年）

解説

令和2年4月1日以降に発生する賃金請求権については労働基準法の消滅時効が延長されたため、施行日から3年が経過する令和5年4月1日以降は3年分の未払残業代（賃金）請求が可能となることから、早急に労働時間管理等が適正に行われているか検証する必要があります。